50代の受験勉強

ビーズカラーコーディネイト

昨年2021年に色彩検定UC級に挑戦しました。

50代になってからは初めての受験で、能力の衰え等々色々思うことがありましたが、これから挑戦する同世代の方の参考になればと色彩検定50代の受験勉強をまとめます。

目次
1:色彩検定とは
2:UC級とは
3:受験動機
4:準備とスケジュール
5:公式テキストだけでOK!
6:50代受験大変だったこと
7:ある日突然

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色彩検定とは


色彩検定とは、公益社団法人色彩検定協会が実施する色に関する幅広い知識や技能を問う試験であり、1級から3級そしてUC級の4つの段階があります。1990年の第1回開催より2021年現在までに累計150万人以上が受験している、文部科学省後援の公的資格です。

色の基礎から、配色技法(色の組み合わせ方)、専門分野における利用などを幅広く学習します。「色彩検定」の学習によって感性や経験によらない、理論の土台を身に付けることができます。

UC級とは


今回私が50代受験したのは、2018年に新設された級で、60分の受験時間で90%がマークシート式、満点の70%の得点で合格、その合格率も大変高い級です。

UCとは「色のユニバーサルデザイン」「色覚の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使い」のことです。
特定の色の組み合わせが判別しにくい人は、日本人男性の20人に1人、女性の500人に1人で、約300万人存在するといわれています。
また、加齢によって色を見分ける力などの視機能が衰えることがわかっており、高齢化が進む中で大きな問題となることが予想されます。このような特性について理解し、配慮した色使いができる人を増やし、誰もが暮らし易い社会を目指し新設されました。

受験動機

30代からビーズ講師として活動してきましたが、ここ数年老眼が進み、ビーズが見えにくいのはもちろん、さらに困ったことに色の差が判別しにくいということも気になっていました。
これから先も作りやすい作品をデザインするために「配色」は大切な要素です。
老眼に悩む中高年の目に判別しにくい配色は、取り組んでいて楽しくありませんし、編み間違えて自信喪失につながります。
自分の不安体験も含めて「色のユニバーサルデザイン」はここ数年関心を寄せている分野でした。

準備とスケジュール

色彩検定の受験は夏期6月と冬期11月の2回あります。
年末に向けて忙しくなる冬期を避けて、夏期6月に受験することにしました。

準備とスケジュールはこんな感じです。

◆3月末 受験申し込み

◆4月 公式テキストを購入し、どんな内容かを一読する。

◆5月 公式ツイッターUC級に流れてくるツィートを日々みる。

◆6月 受験1週間前 教科書を読む(半日くらい)
・試験日前日 過去問に挑戦、間違えをインプット(半日くらい)
・試験日午前中 過去問に再挑戦、間違えを再インプット

こんな感じです。
書き出してみると、机にしっかり座ってこのUC級のために勉強したのは累計12時間くらいでしょうか。。。
教科書を最初から最後まで読んだのは1回、過去問は前日と当日に2回取り組んだだけ

ということになります。
1〜3級は参考書や問題集、予備校、対策セミナーなどたくさんありますが、新設されたUC級は公式テキストしかない(はず)と過去問も2018年分から数回分しかありません。
だから学習時間は短期集中(一夜漬け)で十分なのです。

仕事をしながらの隙間時間、短時間でも十分可能な試験です。

UC級は特に午後からの受験だったので、受験会場近くのワーキングスペースを借りて集中する時間をとりました。
家だと何かと気が散るのと、直前に読み込む、覚える時間を確保するのも勝因の一つとなるかもしれません。

公式テキストから90%出題?!


自己採点の時に気づいたのですがマークシートの選択肢の文章はほぼほぼテキストからの引用文でした。
最後1問は記述式で、引用ではありませんでしたが、残り9割のマークシート部分は、公式テキストの中から一字一句違わずでているものがほとんどでした。
つまりUC級は公式テキストを読み込めば90点以上は取れる試験なんです。

50代の受験で大変だったこと

今回の受験会場では10代、20代の若者が多いようにお見受けしましたが、一定時間を過ぎたら退席しても良いことになっており、終了した方達がどんどん帰っていくので焦りました。
私はといえば・・・60分の試験時間内に、見直しできるどころか終了時間ぎりぎりに最後の問題を解き終わりました。
問題を読むのも時間がかかるし、判断するのも時間がかかる、瞬発力、処理能力が衰えたなぁと悲しくなりました。

人間の脳の機能には「流動性知能」と「結晶性知能」という2つの概念があると言われていてます。
「流動性知能」は暗記力、直感力、集中力、処理のスピードなどにかかわる知能です。
瞬発的な処理能力は18歳ごろがピーク、経験に基づかない素質そのものの能力です。
一方「結晶性知能」とは経験を積むほどに高まる知的能力で言語力や洞察力、社会適応力など一説では67歳ごろがピークとも言われます。
加齢と共に衰えると思われる「流動性知能」もトレーニングによって向上したり、改善することもわかってきているようで、「流動性」「結晶性」ともに、経験を重ねることでいつでもレベルアップが期待できるといえます。


今回やっとの思いで最後の問題まで解きましたが、衰えてきた「流動性知能」を補うように、過去問をたくさん解いて、処理能力を高めるなど事前対策をしていたらもっともっとスムーズに受験できたなぁというのが反省です。

あ、そうそう、それと色彩検定UC級のツィートは電車の中でも数分でインプットができますし、ありがたかったです。

ある日突然

ということで学習範囲も狭く、難易度は高くないUC級ということもあり、なんとか無事合格通知もいただくことができました。

めでたしめでたし・・・と締めくくるはずでしたが、それから半年以上立った後、突然お手紙をいただきました。

なんと表彰していただけるとのこと!

色彩検定協会には年に1度、優秀な個人・登録団体を表彰する制度があります。
年2回実施する『色彩検定』において、各級別に優秀な成績を修められた方の中から順に、協会より文部科学大臣賞、色彩検定協会優秀賞、色彩検定協会奨励賞が贈られるそうです。

私は今回のUC級受験で「奨励賞」をいただきました。

表彰の得点や基準は公表されていないのでわかりませんが、
50代がんばったね、これからも励みなさい、ということもかもしれません。

記憶力、集中力、瞬発力・・・等々、加齢ともに衰える能力もあり、若い時の受験に比べると能力的には不利かもしれませんが、蓄積している様々な知識を掘り起こし、思い出せば「結晶性知能」でそのハンディも乗り越えることができます。

もう50代、されど50代、まだまだ蓄積できると信じては励んでいこうと思います。

これから受験される方は知れば知るほど奥が深い色彩の世界を楽しみながら取り組んでくださいね。

 

お読みくださりありがとうございました!
ポチッとしていただけるようにこれからも楽しい内容を綴ってまいります。よろしくお願いします。
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