ビーズステッチ針の選び方 5つのポイント

糸と針で編むビーズステッチ、いろんな針がありどれを使っていいのか迷うという方も多いのではないでしょうか。
今日はビーズステッチの針や関連道具について徹底解説いたします〜!
1:針を選ぶ時の4つの観点から選ぼう
1-1 針の太さにてついて
1-2 針の長さについて
1-3 強度と柔軟性について
1-4 針穴の形について
1-5 針先について
2:その他の針
3:針の保管方法
4:針関連の道具
5:番外編 まち針
6:糸の通し方
1-1針の太さを選ぶ
針の太さは針軸の太さから号数で表記されています。数値と太さは反比例の関係と覚えてください。
号数が大きくなると細くなります。
同じ号数でもメーカーによって公式の太さがちがっています。
10号0.46~0.47mm 0.01mmの違いなんて誤差でしょ!と思うかも知れませんが、下二桁部分まで表記があるのは訳があり、この0.01mmの違いでギリギリ針が通せたり、ビーズが割れてしまったりがあるので侮れません。
丸小ビーズも色やメーカーによって本当に違うので、小さそうな穴の丸小だなと思うときは同じ10号でも少しでも細いメーカーの方を選ぶようにしています。
ちなみに 10号は特小ビーズの穴を2回通せる、11号と12号は特小ビーズを3回通せる と記載されています。
初心者の方に どれか1本とお勧めするなら10号
です。どれか2本となれば 個人的には10号と13号をお勧めします。
たくさん揃えられるなら 10・11・12・13号の4種があれば万全 です。
何度も糸が通る複雑な作品やたまたま穴の小さなビーズが編み込まれていてそのビーズを拾わなくてはならないという時のために13号があれば解決するので安心です。13号をお勧めするのは、細い針の出番はほとんどが糸始末や小さい穴トラブル時で、12号では解決しないことがあるからです。
私がビーズステッチをはじめた20年前はビーズステッチ作品の特徴として密に飾りつけた装飾的なデザインが多く、また特小より小さい極小というビーズがあり、最初から13号で作って糸始末時15号まで出番がありました。でも最近は13号ですら年に数回出番があるかないかで特小を使った作品でもほぼほぼ10号で作ってしまいます。
1-2 針の長さ
一般的なのは50〜55mm程度の長さです。
7cm以上あるロング針や33.3mmくらいの短針もあります。
ロング針は同じ種類のビーズをたくさん通す時に便利ですし、 短針は糸が短くなってししまい糸始末する時 などに重宝します。
1-3 強度と柔軟性について
ビーズステッチの針は心配になる程細いですが、強度があります。同時に柔軟性もあり、よくしなるので曲がっても折れにくいです。針が曲がると使えないのかと初心者さんは心配されますが、ビーズステッチの針は 「曲がってからが本領発揮」 です。曲がった針でないと編みにくい立体作品もあるので捨てずに保管しておきましょう。自分の手指の角度にそうように曲がった針はとても編みやすいものです。しかし、しなるように曲がるだけでなくS時のように色々な方向に角度がつくと使いにくいのでそれは処分のサインです。
和裁では運針をするため曲がらない硬い針が好まれ、海外では折れると危ないので軟らかい(曲がる)針が好まれる傾向にあるそうです。和針でも穴さえ通る太さならばビーズ作品を作ることができますが、しならない(曲がらない)代償として折れやすいのがネックです。
1-4 針穴の形について
針穴の形は穴が 丸い形状と細長い形状 のものがあります。細長い針穴の方が通すのが大変そうですが、合成繊維などはペンチで糸端を潰すと平らになるのでこちらの針穴の方が相性が良いと思います。針の中には針穴の磨きが甘く、ガサガサして糸を傷めるものもたまにあります。日本製の針は精巧な研磨技術と精密プレス加工技術で針穴が作られており、開封したての針は、まるでマグネット加工されているのか錯覚するほど、糸が針穴に吸い込まれるようにすっと入るのでさすがmade in Japan!と感動します。
1-5 針先の形状
先が 尖っているタイプと尖っていないタイプ、そして丸いもの の3種類があります。
尖っているsharpタイプはビーズ刺繍など布を扱うときは便利ですが、ビーズステッチの場合、糸を割りやすいので注意が必要です。
先端が丸いものはMIYUKI製「先丸針」という名称の針が有名です。
太さ0.55mm長さ45mmなので10号より太いですがほとんどのビーズステッチ作品をつくることができますよ。
この針が一番好き!と熱烈愛好者もいて教室でも定番商品として常備しています。


2:その他の針
2-1 縫い針
縫い針でも編むことができます。
太さと硬さがあって握りやすいく手が疲れません。
針穴もしっかりしているので通しやすく糸通しが苦手な方はこの針一択という方もいらっしゃいます。
細かいビーズには通らないものが多くそこが残念です。
2-2 本家みすや針特製 ビーズ針
400年の歴史ある京都の老舗「みすや」さんから出ているビーズ針も支持者が多いです。
太さ0.41mmなので11号に相当します。10本入りで700円。
みすや針HPも素敵♪ 奥深い針の世界に魅了されます。
2-2 ビーズ通し針
針の中心分が裂けるように開いたり、針穴が開くビーズ通し針でもビーズステッチ作品をつくることができます。糸通しが苦手という方にはありがたい針です。太さがあり通らないビーズが多かったり、柔らかすぎて針が曲がって通せないということがあり長く使うには現実的ではありません。
2-3 糸通しが簡単な針/マジック針
針の頭に溝があり、そこに糸を押し付けると針穴に糸が通る針です。
どうしても針穴が大きくなりがちで通るビーズは穴が大きくないとNGで使える場合が限られます。
2-4 海外の針色々
ビーズを始めた頃は「John James」というイギリス製の針一択でした。
日本製の針が良すぎて海外の針の出番がほとんどなくなりましたが、1パッケージ内に25本とか入っているのに安く、針を小まめに新しく変えたいとか、針をよく折るので量が必要という方はお勧めです。
まずは1本づつ試したいという方はチューリップさんのアソートセットがお勧めです。
10号の長短1本つづと11号・12号と入っていて完璧!!
3:針の保管方法
最近は錆防止の紙が入っていてケース付きで販売されているものも多く、それに入れて置くのが一番です。ビーズを始めた頃には梅雨時や気温の高い時期など保管が悪いと錆びていることがありましたが、最近の錆止めの紙の効果なのか全くそれがなくなりました。
湿度の調整がしやすい木製のニードルケースにいれておくのもお勧めです。



ニードルフォルダーも便利ですね。メイクパレットみたいで可愛い♩





4:針関連の道具
4-1 針みがき
針先が痛んでしまったとか錆びてしまったという時にもっていると安心です。
4-2 スレダー
針穴に刺して、針穴を拡張する役割の道具
ビーズステッチ針10号ならば使えます。
こちらかわいい飾りのスレダー
すぐ壊れるのでたくさん常備したい方はこちらお勧め
カラフルで楽しいスレダー
4-3 卓上のスレダー
デスクスレダーとか糸通し器スイットなど商品名は色々ですが、糸を針をセットしてワンプッシュするだけで糸が通る魔法の道具です。
クロバー社のデスクスレダー
4-4 ミニ平ペンチ・ミニフラットプライヤー
糸端をつぶして平らにすると針に通りやすくなります。かつては歯で噛んでつぶしていましたが、コロナ感染症問題があってからはできなくなりました。ミニサイズ(1本500円くらい嬉!)で手仕事箱にも常備でき、ビーズワークに欠かせない道具のひとつになりました。
「糸通し用ペンチ」と改名したほうが良いのでは?というくらい糸を潰す専用ペンチにしています。
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くすみカラーの工具かわいい♩3種でこの価格!糸潰す専用だったら問題なし。
5:番外編 まち針
かわいいまち針はたくさんありますね。
糸が絡んだときなどまち針2本用意して解くときに使います。
レッスンでも「このビーズのここ!」と細かいところを指し示す時にも欠かせません。
頭にかわいいアクセントがついていると作業も楽しくなります。
6:針穴への糸の通し方
6-1 糸端を平ペンチなどでつぶしてから通す
合成繊維糸など太さのある糸は平ペンチやナイロンジョープライヤーで潰すと長細い針穴にすっと通せます.
6-2 糸先をまとめるために何かを塗布する
針仕事といえば、糸を口にくわえて、少し先を湿らせてから針穴に通していましたが、感染症対策でそれも今はできません。
その代わりにビーズワックスやネイルトップコート、スティックのりなどを軽くつけたりヘアスプレーを少しだけ吹きかけて糸先をまとめて通しやすくするという方法もあります。今なら除菌スプレーをかけてもいいかもしれません。
*ビーズの種類によっては変色の原因になりますのでご注意ください。この方法で糸を通したら、塗布した糸先をすぐにカットしてくださいね。
6-3 ウエットティシュの水分でまとめる
6-2を塗布するのは抵抗がある方も多いことでしょう。
コロナ禍必須の持ち物のひとつ、除菌ウエットティッシュで糸先を湿らせてから通してみてください。
作品の途中で糸先がぼさぼさしてきた場合も効果てきめんです。
*ビーズの種類によっては変色の原因になりますのでご注意ください。この方法で糸を通したら、湿らせた糸先をすぐにカットしてくださいね。
6-4 針穴の背景の色を工夫する
白や黄色だと錯視効果で針穴が広がってみえやすくなります。
下記同じ条件で背景の色を変更して同じ針穴を写したものです。
明らかに白が背景の方が見えやすいですよね。
なるべく 針穴の向こう側に明るい色を 見るようにして通しましょう。
6-5 針穴を糸に通す
糸端3mmのところを親指と人差し指で握り、 針穴を糸に近づける ようにして通します。
3mmというのはごく短く持つことでで糸先を硬くまっすぐにキープするためです。
この方法の方が絶対にいい!という方と全然できないわ、という方に分かれます。
皆様はいかがでしょうか。ぜひお試しください。
針についてと関連の道具について綴ってきました。使いやすい針選びの参考にしていただけましたら幸いです。
お読みくださりありがとうございました!